BEとは
BEとはbase excessの略です。2つの説明を下にあげるのでわかりやすい方で理解してください。
1. 正常な二酸化炭素分圧(pCO2)の血液を正常なpHに戻すために追加または削減する必要のある理論的な酸の量。
2. buffer baseの正常値からの偏位。
※buffer base(BB): 生体内で緩衝に関与している塩基の総和。 正常の状態では48mEq/
基準値
pCO2とpHの両方が正常であれば、BE はゼロ、または少なくとも基準範囲内。
国試では基準値は-2〜+2で覚えてました。
なぜBEを測定するのか
BEは酸塩基平衡障害の説明に有用で、特に、代謝性アシドーシスと代謝性アルカローシスの重症度の評価と、一次性の呼吸性酸塩基平衡障害患者の代謝性代償の識別に役立つ。
HCO3‐もBEも代謝性異常をみる指標であるが、HCO3‐は呼吸性でも(代償性に) 代謝性でも変化する。 BEは代謝性異常によるHCO3‐の増減を示す指標として考案された。
つまりBEが変化していれば、すぐに代謝性の変化と診断できる。
臨床的解釈
臨床でのBEの値は、酸塩基平衡における代謝性(非呼吸性)因子を定量化する術となります。定義上、呼吸性因子であるpCO2には影響されない。
BEは、緩衝塩基が上昇または低下しているかによって、負または正の値になります。ゼロからの逸脱の度合いが代謝性障害の重症度を示唆する。
BEが負の異常値の場合(塩基欠乏と呼ばれることもある)は塩基(主にHCO3–)の減少または非炭酸の相対的増加が示唆され、代謝性アシドーシスとされる。
正の異常値の場合は塩基(主にHCO3–)増加または非炭酸の減少が示唆され、代謝性アルカローシスとされる。(塩基過剰)
まとめ
代謝性因子の指標
-BE ; 代謝性アシドーシス
+BE ; 代謝性アルカローシス
参考
http://www.osaka-amt.or.jp/lecture/bloodgus/060927.pdf#search=%27be+酸塩基%27
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