手足口病

時事ニュース

LINEニュースで手足口病(hand, foot and mouth disease:HFMD)が流行っていると読んだのでまとめてみました。

ちなみに青文字のところは国試に出題されたことがあります。

病原体

 エンテロウイルスは、腸管で増殖するウイルスの総称で、67種類(ポリオ1〜3型、コクサッキーA群1〜22型、24型、コクサッキーB群1〜6型、エコー1〜7型、9型、11〜27型、29〜31型、エンテロ68型〜71型)のウイルスが存在します。

 手足口病の原因となるエンテロウイルスは、コクサッキーウイルスA16、コクサッキーウイルスA6、エンテロウイルス71が代表的です。ちなみに画像はコクサッキーウイルスA16です。

疫学

 1歳代に最も多く見られ、5歳以下が 90%を占めます。毎年期にピークを認めますがから冬に かけても流行があることが特徴です。潜伏期は3〜6日です。

 大学在学時に罹患していた同学がいましたがレアだったんですね。

臨床症状

 病名の通り、口腔粘膜、手、足に水疱性発疹(瘢痕、色素沈着はない) を認めることが特徴です。時に下腿、膝関節や臀部にも出現します。臨床経過は一般的には軽症であり数日内に自然軽快します。大人では症状が重症化しやすいです。

 しかしエンテロウイルス71は脳炎・脳症,急性弛緩性麻痺、ギラン・バレー症候群、髄膜炎などの中枢神経系の合併症を引き起こすことがあります。

 また非典型的な手足口病としてコクサッキーウイルスA6による手足口病の発疹は、口腔内と四肢末端だけではなく、大腿部や臀部などの広範囲に出現します。また、治癒して数週間以上が経過した後に、爪甲脱落症を認めることも特徴的です。

診断

 病原体診断としてはウイルス分離や PCR 法、血清診断法としては抗体測定があります。エンテロウイルスは90種類以上の血清型が存在しているので、血清型が絞られた状況でなければ血清学的に診断することは困難です。

 日常診療では臨床的に診断されることが多く、口腔内や四肢末端の水疱性発疹、季節や周囲の流行状況なども診断に役立ちます。

治療

 特異的な治療法は存在しません。多くは自然軽快するが、口腔内病変のために水分摂取量が極端に低下した場合は、経静脈的な補液療法が必要となります。

予防

 感染対策は、標準予防策に加えて接触予防策を実施する。不顕性感染が多いことや便中へのウイルス排泄期間が長期にわたることから必ずしも感染対策は容易ではないです。幼児のオムツを交換する時は手袋の着用とアルコールや手洗いによる手指衛生の励行が重要です。

国家試験

 国試では、76C54a、76C54b、87A42e、92B29c、100B69d、104I26c、108D34cで出題されてます。忘れた頃に出題されるイメージですね。問題はそこまで難しくないので、基本事項の暗記と画像所見だけ覚えましょう。マニアックな知識はいらないので、国試を受ける人は他の知識を覚えましょう笑

 ちなみに108D34はこんな感じで出題されてます。

国家試験は流行している疾患が出題されやすいので、114回は手足口病要チェックですね。

参考

岡田隆文(2017)「エンテロウイルス感染症 ヘルパンギーナ・手足口病」『医学と薬学』,p767-771, 自然科学社

東京都感染症情報センター〈http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/epid/y2002/tbkj2307/

厚生労働省〈https://www.mhlw.go.jp/index.html

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